夢花火




「日和。お待たせ」


「ううん。大丈夫」



日和は、にこっと笑った。


すると、土方が口を開く。



「…じゃあ、ついて来い」


「はい」



土方について行き、古高のいる所へ向かった。



暫く歩き、一つの部屋の前で立ち止まる。




「古高。客だ」




「……その人の名は」



古高がそう尋ねた。



「あんたのよく知っている女だ。お前と話がしたいそうだ」


少し、沈黙が続いた。


何かを考えているようだ。


「…会わせてくれ」




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