夢花火




日和だけが中に入り、私と土方は部屋の外で待った。



「松林。お前、まだ人は斬った事がないか」


「ああ」


土方が、私の方を見た。


「今夜、大丈夫か?」


「ああ。…たぶん」


そう言うと、土方はふっと笑った。


「…無理すんな」


ーー突然、目の前がふわっと真っ暗になった。


「え…、土…方…?」


抱きしめられてると気付き、顔が熱くなるのが分かった。




< 109 / 345 >

この作品をシェア

pagetop