夢花火
「えっと…あの…」
突然の出来事に驚いていると、土方がゆっくりと私から離れた。
「…すまない」
「いや…」
気まずい雰囲気の中、私達は二人並んで座っていた。
土方…。
何で、あんな事…。
さっきから、心臓がドキドキと五月蝿い。
「松林」
突然名前を呼ばれ、更に心臓が跳ねる。
「な、何だよ」
「あのな…」
「…え?」
「その…」
「何だよ…」
少し呆れながら言うと、土方は私の目をしっかりと見た。
「もし、お前の方が当たりだったら、すぐに行くからな。だから…心配するな」
その言葉に、私は少し微笑む。
「心配なんかしてない。安心しろ」
私の言葉に、土方は笑う。
「強がりやがって…」
「でも、有難う。土方」
「…ああ」