夢花火






刻一刻と、近付いていく。



運命のその瞬間へ。



一秒一秒、一分一分がカウントダウンされるように過ぎていった。



時が過ぎるのは、早かった。





──次の日。



元治元年、二月二十三日。





その日の朝、
沖田が山南を連れて、戻ってきた。




「あなたに、切腹を命じます」




近藤は、声を絞り出すように、山南にそう告げた。





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