夢花火




「…なぁ、千春」



「何?」




土方は、少し目を伏せて言った。




「俺、少し前に、山南の事を句にしたんだ」



「…そうか…」



「こんな事になるなら、もっと早く、あいつに聞かせてやれば良かった…」




土方は、少しため息をついた。




「…山南なら、聞いてるよ」



そう言うと、土方は不思議そうに私を見る。




「山南の為に、句を詠んだんだろ?ほら、早く聞かせないと」





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