夢花火





沢庵の入ったおにぎりを、竹皮で包んでいく。




「いいなぁ。私も食べたいなぁ」




少し眉を下げて言う沖田に、私は微笑む。




「気が向いたら、作る」




ぱあっと、一瞬で沖田の顔が輝いた。


それを見て、私は思わず笑ってしまう。





「やった!楽しみだな」



「…あぁ」





沖田は、満面の笑顔のまま、走って台所を出て行った。




シーン…と、また静かになる。





「よしっと…」




準備を整え、さっそく土方の部屋へ向かった。





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