夢花火

幕臣に





そして、何日かたったある日。




「…幕臣?」




近藤や土方にそう聞くと、
二人は笑顔で頷いた。




「本当か…?」



「あぁ。俺らは、幕臣に取り立てられる事になった」




幕臣になった…。



ということは、
幕府の直接の部下になったのだ。




つまり…。




新撰組が結成してから数年に渡る働きが、幕府に認められたのだ。




でも、私は…。


二人が笑顔なのに、心から喜べなかった。





「と、いうわけで…」




近藤は、満面の笑みを浮かべたまま口を開く。






「今夜は宴だっ!!!!」





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