夢花火
次の日。
「…千両松に向かうぞ」
土方が、言った。
また戦が始まろうとしていた。
しかし、そこに向かっている途中…。
「何だ、あれは…」
あるものを見て、思わず呟く。
「錦の御旗だ…!」
…それは、新政府軍が掲げた、錦旗だった。
※錦の御旗
錦の御旗は昔から「官軍」である証拠とされており、これに逆らえば「賊軍」として扱われる事になる。
つまり錦の御旗を持った薩摩や長州は天皇の味方で、幕府側である新撰組は朝敵(天皇の敵)という事になる。