夢花火





「俺らには、もう無理だ」

永倉は眉間にしわを寄せる。
こんな表情は、初めて見た。


「何の為に、ここまで来たと思って…」

「これ以上戦っても、無駄死にになるだけだ」

「無駄ではないだろう!」


永倉が声を張りあげる。

近藤、何でそんな事…
私が口を開こうとすると、近藤は目で制する。




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