夢花火




「この戦が終わったら、一緒にあれを掘り起こそう」

「…っ…うん…」

「千春、目閉じろ」


言われるまま、目を閉じる。

スッと、髪に何かがささる感じがした。


「…よし、もう開けていいぞ」

「ん…?」


髪に手を当てる。

近くにあった鏡で見てみた。


「これ…。私にくれるのか?」


私の髪に付いていたのは、青い桔梗の飾りがついたかんざしだった。




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