夢花火




「あぁ。…思った通りだ。似合ってる」

「ありがとう、土方…」

「それとな、千春…」


土方は、そこで言葉を一旦止めた。

急に真剣な表情になった土方を見つめる。


「何?土方」


土方は、こほんと一つ咳払いをした。


「手紙を一緒に見る事が出来たら、俺の嫁になってくれないか」


目が熱くなって、思わず土方に抱きつく。

こんなに嬉しい事はない。
生まれて初めてプロポーズ。

自然と涙が出てくるのが分かった。





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