夢花火
刀を腰につけ、巡察を再開した。
「今日は、大丈夫そうかな…」
沖田はそう言いながら、先頭に立って歩いていく。
すると、京にいる人たちのひそひそ話が耳に入ってきた。
『壬生狼や…怖いなぁ…』
『どこまで、京の町を血で汚す気なんやろ』
『はよ、出てってほしいわ』
「…いつものことですよ」
「え…?」
突然、沖田が言ってきた。
「私達壬生浪士組は、この町の人々に恐れられています。それだけの人を斬っているんです。これは、仕方のないことです」