夢花火
「沖田…」
呟くと、沖田が私に手を差し伸べる。
「怪我してるでしょう。早く屯所に帰りましょう」
「…ありがとう」
その手を握り、立ち上がる。
私の体を支えながら、沖田は言った。
「斬り合いは、躊躇った方が負けます。この時代は、そういう時代です。少しでも、長生きしたいのであれば…」
ーー斬らなければならない。
沖田の目が、そう言っていた。
私は、どうして刀を持っているのだろう。
それは、生きるためだけであろうか。
刀を持ってどうしたいのか。
私の志って…何だろう。