夢花火
「私の居場所は、ここだって気付いたんだ。土方に認めてもらいたい。」
「………」
「なのに私は、何も出来ていない」
土方は、黙って私を見る。
「私は、壬生浪士組の一員として、刀を持つ。敵を斬る。ここが好きになったんだ。私は、ここの仲間になりたいんだ。だから…」
言い終わる前に、土方は私の頭を撫でた。
驚いて土方見ると、少しだけ微笑んでいる。
「馬鹿か。お前はもう、とっくに俺らの仲間だ」
「…ありがとう。土方」
何故だか、涙が溢れてきた。
涙が出るのは何年ぶりだろう。
目をこすって、涙を止めようとする。