夢花火
親友
それからは、毎日一緒に帰り続けた。
そんな、ある日のこと。
「千春~。何で、そんなに強いの?」
水野が、しつこく私に付きまとってくる。
「うるさい。部活に集中しな」
「教えてよー」
周りの人が、私と水野をチラチラ見てくる。
そりゃそうだろう。
私が人と一緒にいるなんて、珍しすぎる。
「…そういうことは、後で話す。今は部活だから話しかけないで」
「やった!じゃあ、後でね!」
水野はそう言うと、笑顔で走って行った。
水野といると、正直、疲れてくる。
でも、何故か、ホッとするんだ。
水野といると落ち着く。
生まれて初めての、友達と呼んでいいのかな。