夢花火
「すぐに、何とかする」
何とかって…。
まさか…。
「芹沢をどうするか、考えておく。安心しろ、殺しはしない」
土方は、そう言って微笑む。
今はそう思ってても、いずれは…。
「ーー土方さん」
その時、山南が来た。
「芹沢さんが、大和屋へ向かいました」
土方の表情が厳しくなる。
「分かった。ーー山崎!!」
すると、物陰から山崎が出てきた。
「芹沢を見はれ。何かあったら、すぐに知らせに来い」
「承知」
夕方になり、辺りもだんだん暗くなってきた。
もうすぐ、芹沢の運命を変える事件がやってくる。