夢花火
新撰組
芹沢の暗殺から、数日。
文久三年、九月二十五日。
近藤が、隊士を全員集めた。
「土方。近藤は急にどうしたんだ?」
尋ねると、土方はどこか嬉しそうな顔をした。
「それは、これからのお楽しみだ」
「………?」
何だろう。
隊士が集まり、近藤が来た。
「皆さんに報告があります。先日、松平容保様より、私達壬生浪士組は、新たな名前を頂きました」
新しい名前って…。
もしかして…。
わくわくしながら、近藤を見る。
近藤は、新しい看板を持ち上げた。
そこには、堂々と書かれた「新撰組屯所」という文字。
わあっと、皆が歓声をあげる。
「本日より、我ら壬生浪士組は、新撰組と改めます!!」
近藤の声に、皆がオオーっと叫んだ。
こうして、「新撰組」は、歴史にその名を刻むこととなったのだ。