夢花火
土方は、まだ黙っていた。
「…私の事、信じてくれないか?」
私の言葉に、土方は顔を上げる。
「いや、俺はお前を信じる。信じねえと、何も始まらねえよ」
そう言い、土方は私の頭を撫でた。
「お前の時代は、どんな所なんだ?」
私の、時代…。
「今みたいに、低い建物じゃなくて高い建物とかがたくさんある。今よりも便利になっていて、平和な時代だ」
私がそう言うと、土方は悲しそうな顔をして、
「そうか…。これからの時代は、平和なんだな…」
そう、ぽつりと呟いた。