夢花火
古高俊太郎
自室に入り、未来から持ってきたものを出す。
学校帰りだったから、沢山の物が出てきた。
数学や国語の教科書、ノート、辞書…。
その中から、「歴史辞書」を引っ張り出す。
桝屋…桝屋喜右衛門…。
索引から、桝屋の名前を探した。
…あった。
名前を見付け、ページをめくる。
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本名、古高俊太郎。
宮部鼎蔵(みやべていぞう)らと交流し、長州間者の大元締として京に潜み、情報活動と武器調達にあたる。
元治元年、六月五日。
新撰組に捕縛され、厳しい取り調べを受けて自白。
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…やっぱり、私の思っていた通りだった。
六月五日まで、あと少し。
明日もう一度、日和の所に行こう。