夢花火
思っていた通りだった。
「日和。古高は、単にお前と仲良くなりたくて、よくここに来ていたんじゃない。甘味が美味しいからっていう理由も違う」
「じゃあ…。何のために?」
「古高は、日和を利用していたんだ」
日和は、少し目を泳がした。
「嘘だよ…。桝屋さんは、そんな事しない…」
分かってる。
言えば、日和がどれだけ傷つくか。
「日和が、沖田ともよく会っていたからだ。だから、新撰組の情報も得るために、古高はお前に近付いたんだ」
日和をこの事件に巻き込みたくない。
だから…。
「もう、あいつとは縁を切れ」