堀江くんの遠回りな恋
どれくらい寝てただろう


喉が渇いて目が覚めると心配そうな顔で堀江が私を見ていた


「ほ、りぇ……」


「ん?喉渇いたか?」


と言って何も言わないのにスポーツドリンクを渡してくれる


「お前さ着替えどこ?汗すごいぞ」


「でも……」


「着替えないと余計にひどくなるぞ」


少し躊躇ったけど確かに濡れた衣服が気持ち悪い


堀江の真剣な表情と言葉にしたがった


着替えを済ませると私はまた眠くなってきた


「堀江…帰らなくていいの?明日仕事だよ」


「バカ、余計な事考えるなって。兎に角、早く寝ろ」


と、ぶっきらぼうに言う堀江の言葉が内心うれしかった


本当は堀江にずっと側にいて欲しかった


まだまだ体もダルくて心細かった


なにより、堀江がいるだけで安心して眠れた








私、やっぱり堀江の事………






また私は眠りについた
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