堀江くんの遠回りな恋
「何かぁ、堀江さん、千夏さんと同じシャンプーの匂いがする」


と言ってニヤリと笑う布施


「そ、そうか?」


と明らかに動揺したオレは一気にラーメンを食べると社食を後にした


イケメンと言うのはどうやら鼻も利くらしい


デスクに戻ると今里の姿を見つける


スッと側に近づき


「具合はいいのか?」


と聞く


部署内は幸い昼休憩で人はいなかった


「うん。堀江のお陰だよ。ありがと」


「お、おう。無理するな」


「うん」










「「……………」」









急に思いが通じあったと言っても急に態度は変えられない


取り敢えず、自分の席につき仕事を始める


ふと、マナーモードにしているオレの携帯が震える




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