堀江くんの遠回りな恋
そんな訳だから、この前オレがリムジンを借りたときに、うちの親も兄貴達もみんなてっきりオレがプロポーズすると思っていたらしい


さすがにそれはない


そりゃ、オレだって千夏との将来を考えていないわけじゃない


出来れば何れそうなれればなとも思っている


ただオレの性格上、じっくりと愛を深めてから結婚したいと思っている


時間を掛けて、二人の愛を深めていきたいんだ


「たっくん、うちは女の子いないでしょ。早く千夏さんと結婚してくれたら娘が出来たみたいで嬉しいのに…」


と母さん


おいおい、目を潤ませるのとか止めてくれよ


「そうだな、雪さんは仕事が忙しくて中々、ゆっくりとできないからなぁ。千夏さんが匠と結婚してくれたら、どれだけ毎日が楽しいことか。」



雪さんというのは、みや兄のお嫁さんだけど、実はかなりのキャリアウーマンでみや兄と同じくらい忙しくしている。


「どうだ来月あたり知り合いに頼んでホテル抑えてやろうか?」


父さんまで……


マジで、止めてくれよ




千夏が気を失いかけてるだろ




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