堀江くんの遠回りな恋
メニューを広げて適当に注文する






その間、茜は黙ったままだ


こころなしか、目が座っているように見えるのは気のせいか?


オかし、ここはオレからちゃんと話さなきゃダメだろう


オレは意を決して本当の事を話そうと思った


「茜、オレ…」


「いいんです!」


オレの言葉に被るように茜が喋り出す


「私、堀江しゃんの事
信じてましゅから……だから何も言わないでくらしゃいっ!」



ガンッ




って言うとテーブルに突っ伏してしまった


「あ、茜?」



「・・・・・・・」


ダメだ


完全に酔っぱらってる


確か、飲めないのに…







いや、オレが飲めない茜をこんな風にしてしまったんだな


そう思うと胸が痛くなった


「ごめんなぁ…」


と呟くとテーブルに突っ伏している茜の頭をそっと撫でてやった





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