二人一つ
かけがえの無い時
初めて出逢った時、僕はその運命に驚き、喜んだ。
それは彼女もきっと同じだったろう。
それから僕らは、クラスの連中にそそのかされたり、学園祭の劇でカップリングされたりしてる内に、気が合い過ぎるほどに合っていたこともあって、付き合うことになっていた。
僕たちは、デートをしたり、一緒にお弁当を食べたり、一緒に帰ったりした。
彼女の隣りで、毎日のように過ごしているのが、いつの間にか僕にとってかけがえのないモノになっていた。
僕は幸せだった。
何故かは知らない。
だけど、幸せだった。
あの残酷な運命を知るまでは、僕は幸せでいた。