願うは嘘~キミは僕を忘れた~
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「ケイト。いつもごめんね。」
ユリアと再会してから二ヶ月がすぎた。
俺は、ユリアとの過去を打ち明けられないまま。
もちろん、七年前のあの約束も。
「ユリア。仕事は順調?」
「もちろんよ♪」
「そっか。なら、安心だよ。」
「もうっ!どうして、ケイトが安心するのよ!」
頬を膨らますユリアはとてもかわいらしい。
「恋人の、方は?」
「今度の土曜日、一緒にウエディングドレスの店へ行って決めることにした。」
「おめでとう。式には俺も呼んでくれよ? 」
とてつもなく、胸が痛い。