お粥
その日のことだった。

滅多にならない家のチャイムが静かな
家に響いた。


ドアの向こうにはあの看護士さん

セブンイレブンの袋をもってずけずけと
私の寝ている和室へきた。

『大丈夫?
お腹すいたでしょ??』

そっと袋に目をやると
セブンイレブンのあのおでんの容器。
おでんか、いいな。
その頃はたしか、冬だった気がする。
うどんもお粥も嫌いだったから
看護士さんが天使に見えてきた。


縦に首をうなずかせると
『待ってね』
と、キッチンに消えていった。

しばらくすると、私の元にやってきて
おでんのようきを置いた
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