君にすべてを捧げよう
「こんな話に女の子を混ぜるのもなんだしね! 仕方ない仕方ない」


仕方ないと思うならその会話テーマを止めてください。

それとあの、この場合はあたしのボーナス査定はどうなるんでしょうか。
ていうか、オーナーが慣例を無視していいんでしょうか。ねえ?

背中に色々と思いを送りつけていると、それが届いたのかオーナーがあたしに向き直った。


「!! オーナー、あの」

「めぐるちゃん、このことは裕子に内緒ね。千佳ちゃんも」


あの、真剣な顔して言う内容じゃないと思います。


「あ、ここのオーナーさんなんですか?
次の読み切りを美容室でと思っているので、後で中を見学しても構いませんか?
スタッフエリアも是非見たいところなんですが」

「ああ、どんどん見てまわってください。鏑木くん、あとで説明してあげるといいよ」

「はい、わかりました」


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