空は、見ている。
壁に寄りかかりながらこっちを見ている

何ですかー!!!って言いたいけど、こう見えて人見知りな者で・・・

しばらく沈黙が続いた

そして、男の子が発した第一声

「お前、名前なんて言うの?」

「・・・茅ヶ崎梨唯・・・ですけど、貴方は誰ですか?」

あーもう!

なんで、同級生に敬語使ってんの!!

自分、だめじゃん・・・

「・・・俺は、朝霧湊(あさぎり みなと)」

えー、今度は何?

私、名前聞いただけなのにビックリしてる!?

「梨唯、お前・・・・・やっぱり何でもない。一人で帰るのか?」

「うん。」

まあ、車呼ぶけど・・・

「じゃあさ・・・」

「ん、何ですか?」

「家まで送っていってやるよ」

「え・・・、大丈夫です。へーきです」

「梨唯、敬語はやめて。同じ年でしょ」

「うん。分かった」

「あと、俺の事は湊でいいよ」

「えーっと、それはちょっと・・・」

だって、この人めっちゃ格好いい部類に入ると思うし、そんな人を女の子がほっとく訳ないじゃん

なのに、その人たちの目の前で呼び捨てなんかしたら・・・

あー、怖い

無理
 
< 5 / 24 >

この作品をシェア

pagetop