奇跡
『俺んちこのグループのCDいっぱいあるわ〜。棚とか溢れ返ってるし。』



『今度貸して下さいよ〜!!』



『おーえぇで。また取りにおいでや。俺が持ってってもいいし。』



『悪いから取りに行きますよ。』



『家には入れんけどな笑』



『入りたくないです笑。同棲してるんですか?』



特に何も考えず、そう尋ねた。



『してないわっ笑!てか彼女おらんし。まぁ色々あんねん。』






彼は、色んな事を話してくれるけど



肝心な事は話さない。



そんな人だった。





カラオケを出た頃にはもう日が昇っていて



眠い目をこすりながら



それぞれ帰路についた。
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