奇跡
戸惑い
気づけば、季節はもう夏真っ盛り。



暑さに弱いあたしは



毎日唸りながらも



やっとそつなくこなせるようになった仕事に励んでいた。



いつの間にか



真也とは月に一度、ニ週目の休みの前日に食事に行くのが当たり前になっていて



それは普段苦情の電話の対応等に追われているあたしにとって



無くてはならない大事なストレス解消になっていた。



この頃のあたし達には“恋愛感情”なんてなかったけど



“友達”とは違う



そんな感情が確かに存在していたように思う。



お互い確認なんてしなかったけれど



少なくともあたしには。






うちの会社は、毎年夏に大阪にあるニ店舗が合同で海にバーベキューをしに行くイベントがある。



朝八時に出発して、深夜に帰宅。



次の日はいつも通り出勤と言う地獄のイベントが…
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