いきごえ
目を凝らさなければ判らなかったが確かに変わっている事があった
潰された臓器に生気が走り、心臓と思われる塊が脈を打っている
「あ、でも、かえるは死して尚、しばらく心臓は動き続ける。それのどこが変なんだ?」
「…言っとくけどよ、あいつさっきまで干からびていたんだ」
可笑しいと思わないかと、顔を向ける
「私が生きてるのを踏んだんだろ?」
「確かに踏んだが、そいつは生きてなかった
干からびた何かの死体だった」
「ってことは…?」
二人で話してた束の間に、それは立体的に形を成してきていた
口らしき物が大きく開く
「うっ…気持ち悪
あれ、どうすんだよ」
「さぁ?」