いきごえ




「さぁ、って
お前が踏んだんだ
お前だけでどうにかしろ」



紀六は腕を組み無表情で白色を見下ろす



「えぇ!?絶対にいや
だって見てみなよ、あんなえぐいのどうやって消音するんだ!?」




「鍾離(しょうり)がやってた様に」




鍾離と言う名を出され一時目を細めた白色だったが
激しく反論するも虚しく
終いには
白色はあいつに襲われた









紀六のこらえた笑い声は未だ白色の耳には入っていない




「いやだぁぁぁ!紀六助けてぇ!!」




紀六はにやりと笑い白色に飛び付いたあいつをつまみ取る



「ほれ」



「…え?」


そいつを見上げた白色は考えを巡らす



「かえる?本物?」




「ああ、」




紀六の手から飛び降りる手のひらサイズの一般的な緑のかえる
白色は自分は遊ばれていたのだろうかと考える


非常に恥ずかしく頭に来るが、喧嘩では勝てる気がしない


出しかけた手を抑えるがやはり気が済まない
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