キュン甘SS†Lovesickness

ふんわり香るシトラス。

普段なら恥ずかしくてパニックになるところだけど、私は城崎君の硬い胸にグッタリ頭を預けた。


「…困ったな」


城崎君の声に重い頭をゆっくり上げる。

「怒らないで下さいよ」

城崎君が私の顎に手をかける。思わず見開いた目の先で、城崎君の視線とぶつかる。

城崎君は私を見つめたまま、スポーツドリンクのボトルに口をつける。

そしてボトルから離れた唇がゆっくり近づいて来て、私の唇に重なった。


「ぅ!…んっ、」

次の瞬間、口の中に冷たい液体が流れ込んできて、私は反射的に飲み込んだ。


「もう一回」

「っ、ンん、…ぅ」


それが何度か繰り返され、飲み込みきれなかった液体が顎を伝った。



「も…、い、ぃ…」

力の入らない手で、城崎君の胸を押す。


城崎君は私の口元を親指で拭ってから、私をそっとベッドに横たえた。
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