キュン甘SS†Lovesickness
「ちょっと台所と洗面所、お借りしますね」
私は乱れた息のままただ呆然としていた。
いったいどうなっているの?
…私、城崎君とキス、したの?
これは夢?!
夢だとしたらきっと私は欲求不満なんだ。
オフィスでは女子社員の人気を一身に集める彼。
私も密かに憧れていた。
アピールなんて全然出来なかったけど。
---これは熱が見せた願望なのかな?
でもリアルな感触が口の中に残ってる…
「蒸しタオル作ってきたんで、体拭きましょう」
夢じゃない!---って言うか今なんて言ったの?
「っ?!、…!!」
叫んだつもりの悲鳴は掠れて音にならない。
城崎君の手が器用に次々とパジャマのボタンを外していく。
熱で体が思うように動かなくて、ろくに抵抗もできないまま手際よく下着姿にされた。
パニックになる私をなだめるように、低い声が話しかける。
「キレイにしてあげますから…大人しくしてて下さい」
暖かいタオルが喉元に当てられて、そのぬくもりが胸元へと滑っていく---