瞬きさえも忘れていた。
余りにも理不尽な責任転嫁に、唖然として言葉を失った。
身体中の血が、一気に頭に集まって来たみたい。有り得ないぐらいに熱い。
ぼんやりした思考の中、岩本さんの言葉がまた、鈍い響きとなって木霊する。
『あんた、簡単にヤらせてくれそう――
――って、思わせてる』
岩本さんが正しかった。あれはやっぱり、忠告だった。
私がいけなかったんだ。
「私の態度が勘違いさせたのなら、ごめんなさい。今後はこういうことがないよう、気を付けます」
とにかく今は、自分が悪かったと認めて、無事解放して貰うことが先決だと思った。
悔しいけど、仕方がない。
だって、無理矢理ホテルの中へ連れ込まれでもしたら大変だ。
「梨乃ちゃん、ひっでぇなぁ。俺、かなり傷付いたし」
甲本さんはあくまで、被害者に成りきるつもりだ。狡い……。
身体中の血が、一気に頭に集まって来たみたい。有り得ないぐらいに熱い。
ぼんやりした思考の中、岩本さんの言葉がまた、鈍い響きとなって木霊する。
『あんた、簡単にヤらせてくれそう――
――って、思わせてる』
岩本さんが正しかった。あれはやっぱり、忠告だった。
私がいけなかったんだ。
「私の態度が勘違いさせたのなら、ごめんなさい。今後はこういうことがないよう、気を付けます」
とにかく今は、自分が悪かったと認めて、無事解放して貰うことが先決だと思った。
悔しいけど、仕方がない。
だって、無理矢理ホテルの中へ連れ込まれでもしたら大変だ。
「梨乃ちゃん、ひっでぇなぁ。俺、かなり傷付いたし」
甲本さんはあくまで、被害者に成りきるつもりだ。狡い……。