『太陽と空の下で・・・』
第8章 俺 の 死
空が亡くなって一年


やっと・・・何とか


普通の生活に戻りつつあった。


一周忌は空の命日より少し早めに営んだ。


本当は今日が命日だった。


いつものように若葉に見送られ


若葉はニッコリ微笑み手を振っていた。


まさか・・・こんな最後になるとは予測もつかなかった。


また桜も満開に咲き


俺はあの日の事を思い出していた。


空が死んだあの夜の桜も


こんなに艶やかに綺麗だったと・・・


とその時 あの時と同じ光景を目にした。


反対車線の所に自転車の前に乗った幼児がいた。


母親らしき人はクリーニング店へ入っていった。


俺はあの悪夢が甦り


足が止まり 自転車に乗った幼児を見ていた。


幼児がバタバタ動き出し


自転車がフラフラ揺れ動き


俺は咄嗟に走った。


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