『太陽と空の下で・・・』
第9章 命
結局 遺書もなく事故扱いになったが 周りは自殺だの事故だのと言っていた。


若葉にまた笑顔が消えた。


体調が悪そうなのは俺が死んだせいだと思っていたが


違う事に俺は驚いた。


若葉が妊娠していた。


命がなくなり また命が宿った。


『なんで 俺は死んだんだよ!せっかく宿った命を守ってやれないんだよ』


情けなくて悔しくて仕方なかった。


『空も死んで 俺も死んで


若葉 もう生まないだろうな・・・


みんなも反対してるみたいだし・・・』


だが 若葉は生む事を決心した。


(太陽の生まれ変わりのようで・・・アタシ・・・生むよ・・・太陽・・・見守っててね)


『ワカ・・・ありがとう


本当にありがとう・・・


俺も空もずっと見守ってるよ』


だが・・・どんなに見守っていても


若葉は毎日 泣く日々であった。


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