【短編】紙ヒコーキ
好きな子
次の時間の授業は全く耳に入ってこなかった。
好きな子って誰!?
さっきの人??
いや、あの様子からだと違うでしょ…
誰だよ〜〜;
頭の中は完全にそのことで埋めつくされていた……
放課後になってもあたしは窓から外を眺めていた。
あっ!
北村先輩だっ!!
5・6人の友達と一緒に帰るところだった。
窓を開けて先輩のことを見ていると…先輩があたしに気づいて、手を振ってくれた。
うそっ…!?
嬉しくて眺めていた…。
先輩が見えなくなるまで眺めていた。
あっ!!
手振り返すの忘れちゃった!!
信じられない……
せっかく先輩が手振ってくれたのに〜…
先輩の姿はとっくに見えなくなっている。
*