【短編】紙ヒコーキ
『あの〜…あたし紙ヒコーキの作り方知らないです;;』
「まじで?じゃあ教えてあげるから。こっちおいで♪」
手招きされて先輩の向かい側に座った。
緊張する…
ずっと見てた先輩が
こんなに近くにいる。
「ここをこーやって……」
『こ…こう?』
「そうそう!!」
『できたっ♪』
先輩と2人で1つの紙ヒコーキを作って、羽の部分に名前を書いた。
「記念なっ♪」
そう言って、にかっと笑った先輩が可愛くてかっこ良くて、胸がドキドキした。
し り
ゅ ん
ん
羽の部分に名前を書き終わると、先輩がそれを校庭に向かって飛ばした。
『あっ!!』
せっかくのヒコーキ…ほしかったな――…
*