好きって言ってよ
今、私の目の前にいる誠一に
私の世界で一番大好きな誠一にちゃんと・・・
………泣いちゃだめ。泣いちゃ………
自分の夢へと歩み出した誠一を明るく見送るつもりだったのに…。
今から誠一は、夢を叶えるためにアメリカへ旅立つ。
夢を叶えるまでは絶対に帰ってこないって誠一言ってた……
それって……いつまでかな?
………10年するかな……。
「恵里、そんなに泣くな」
「・・・ごめん。ごめん…」
誠一は私に微笑みながら、私の頭を撫で始めた。
その手が優しくて、温かくて、余計に涙が出てきた。