星の輝く夜空の下で
「わぁ、うぉっ…キャハハっ」
お母さんはスピードを出して運転していた
曲がる度に体が横に揺れるのが
助手席の後ろにシートベルトをして座る夏芽にはジェットコースターみたいな感覚で楽しかった
スピードを出し続けたお母さんの目の前に猫が飛び出した
急ブレーキを思い切りかける
なんとか猫をひかずにすんだ
「危なかった」
「ねこさんはみぎみてひだりみてしないのかな?あぶないね」
夏芽は走り去る猫を見て呟いた
お母さんはこの言葉が自分に言われてるように感じた
お母さんは優しく笑ながら言った
「夏芽、もう卒園式遅刻しちゃおっか」
「え?なんで?」
「さっきみたいに猫さんにぶつからないようにゆっくり走ろう」
「うん。分かった」
車はゆっくり走行した