星の輝く夜空の下で
一人
夏芽と星夜が友達になった次の日星夜は朱子と一緒に学校に来た
夏芽は不機嫌だった
「へぇ、記憶ないんだ。名前は覚えてんの?」
「名前はね」
「何て言うの?」
「星の夜って書いて星夜」
「超きれいな名前じゃん」
「朱子ちゃんだって可愛い名前じゃん」
「朱色の子って書いて朱子♪って言うののどこが可愛いのさ!!」
「朱色って夕陽の色でしょ?」
「…星夜くんモテたでしょ?」
「え?分かんないな」
「絶対モテたと思う。女の子のツボを押さえてるもん」
「そうかな」
「そうだよ。今普通の女の子ならきゅんってするよ」
「へぇ、きゅんてするんだ」
「あのさ…」
朱子と星夜の話に割り込んだ夏芽だった
「授業中なんだよね。井戸端会議はよそでやってくんない?」
幽霊二人は黙って夏芽を見た
朱子はニヤリとした
「朱子が星夜くんに取られてさみしーんだ?」
「違う」
「じゃあ星夜くんを取られて寂しいの?」
「違う」
「じゃあ…」
「違うっつてんでしょ!!」
夏芽は立ち上がって怒鳴ってしまった
気付けはクラスメイトが夏芽に注目していた
先生が教科書を眺めた
そして夏芽に問いかけた
「浅岡…。先生何か間違えてたか?」
「あ、いや、何でもないです。すみません」
クラスメイトが浅岡夏芽はおかしなヤツだって思ったに違いない
夏芽は昼食を屋上で食べることにした