星の輝く夜空の下で
「そつえんできないかとおもった」
卒園式が終わり手を繋いで車に向かって歩いていると
夏芽が急に意味深なことを言う
お母さんはもちろん焦った
「え?何で?」
「だって、ゆみせんせいがそつえんしょうしょもらえなかったら、そつえんできません。っていってたから」
「夏芽は名前一番最初だったからね。お母さんも夏芽の名前呼ばれないから、卒園できないかと思った。良かったね、卒園できて。」
「うん!!」
「今日の夜ご飯、何が食べたい?夏芽の食べたいものつくってあげる。がんばるよ」
「たこやき!!」
「たこ焼き?作るの大変だから嫌だ。」
「えー!!おかあさんがつくってあげるってゆったじゃん!!」
「たこ焼きはやだ。」
「えー!!たこやきたべたい!!がんばるんでしょー」
「…わかった。卒園したもんね。今日の夜ご飯はたこ焼き!!」
「やったー!!…あ」
風が急にフワッと吹いた
夏芽の被っていた帽子が舞い上がった