星の輝く夜空の下で
「ねぇ、やっぱり彼女何でしょ?」
学校の帰り道、夏芽が星夜に聞いた
「…え?」
「鈴風さん、彼女でしょ?」
「違うっつてんだろ」
「だって今日チューしてるとこ見たし」
星夜は顔を真っ赤にして怒った
「ちがっ‼あれは手でちゃんと避けた…ってか何でそんなとこ見てんだよ‼」
「たまたま見えたんだよ。あんな講習の面前でやっといて見えないわけないでしょ」
星夜は立ち止まった
「った…?」
夏芽は振り返って聞いた
「何?聞こえない‼いつもみたいに大きい声出しなよ‼」
「キスしてるとこ見たときどんな気持ちだった?」
夏芽は少し考えて答えた
「…ドキドキした‼」
「え…?」
「鈴風さん美人だし、あんたもどっちかと言えばイケメンだと思うし、生でドラマ見てるみたいだったよ‼あんたと鈴風さんお似合いだと思う‼」
星夜は落ち込んだ
「そっちのドキドキかよ…」
「ねぇ‼見て‼きれいだよ」
「今はそんな気分じゃ…」
夏芽が指を指す方向には夕陽と夜空が混じった綺麗な紫色が広がっていた
「こっち来て‼ここに来るともっときれいだよ‼」
星夜は夏芽の隣に立ち同じ景色を眺めた
泣きそうだ
愛しい気持ちが溢れ出す
思わず夏芽の手を握った
でも夏芽には感じない感覚
涙を流しながら心の中で呟いた
鈴風さんのいう通りだ
好きだ