星の輝く夜空の下で
記憶
「俺も好きだ。夏芽が好きだ」
そういいながら抱きしめてくれた
星夜のぬくもりが夏芽は忘れられずにいた
触れている感覚はないはずなのに
あったかくて広い背中だった気がした
夏芽が選んだ道は厳しい
普通のデートも手をつなぐことも出来ない恋人
それでも、この気持ちを隠さずにいて良かった
と夏芽は思っていた
鏡を見ると麗子のメイクで変わった自分が映っていた
麗子に手紙を送ろうと思いながらメイクを落とそうとした時あることに気がついた
「あ!星夜、あたしがメイクしたこと気づいてない!」
星が輝くほど暗い時間だったから見えないのはしょうがないことだったが夏芽は知らずに怒っていた
なんとなく嬉しそうに
しかし、悲しい日々はあっという間に近づいてくるのであった