星の輝く夜空の下で
「ごめん」
「何?急に謝って」
夏芽はパンを食べていたから口がモゴモゴしていた
「手握っていい?」
夏芽は笑った
「何?急に」
そういいながら手のひらを出した
「ほら、お前は手を空に向けてるだけだろ?俺には握った感覚があるけどお前にはない。このままでいいのかな?って今思ったから」
「バカだなー」
「はぁ?」
「そんなのなくたって平気だよ。そばにいてくれればそれでいい」
記憶が戻り始めてる星夜は言葉をつまらせた
「それにかすかに温もりを感じてるよ」
「え?」
「抱きしめられた時も今も少しだけだけど感じてる」
「…」
「だから大丈夫」
心配が少し吹き飛んだ
「そっか。じゃ、気にしねー」
「うん」