星の輝く夜空の下で
「今日は雲一つない青空なんだね」
「そうだな」
「ねぇ!知ってる?この屋上からちーちゃく富士山見えるの」
「なにそれ」
夏芽は立ち上がって手すりに触れた
そして小さい富士山を指さした
「ほらね!」
星夜も起きて夏芽の指さす方を見た
「ちっせぇ!あんなの自慢出来る大きさじゃねぇぞ」
「なにいってんの!見えるだけすごいんだから!北海道や沖縄からじゃ見えないんだよ!」
「そうだけど…」
星夜は下を見た
小さくなる人、車、木、道
怖い
怖い
だけど
君がいるなら
君に会えるなら
飛べる
星夜は無意識に手すりをよじ登った
あ、俺…
自殺したんだ