星の輝く夜空の下で


「星夜⁈」


星夜は夏芽の声で我に返った


夏芽が星夜の手を握ってた


強く


強く


「ごめん、落ちる訳ないのに…。落ちて消えそうだったからつい」

「俺こそごめん、なんかぼーっとしてた



星夜は言えなかった


記憶が早いスピードで戻って行くことを


星夜はひかりに会いたくて
自殺した


夏芽じゃない人を愛していたんだきっと


「どうしたの?」

「大丈夫」

「でもなんか変…」


学校のチャイムが鳴り響いた


「授業戻れよ」

「でも」

「戻れよ!」


星夜は声を荒げた


夏芽はこんな星夜を初めて見たから驚いた


星夜は驚かせたことにハッとした


「ご、ごめん。本当に大丈夫だから」

「うん…」


夏芽は教室に戻った


「どうして急に記憶がこんなに早く…。やっと両思いになったのに」


なのになんで
時間が迫る


「そばにいてくれればそれでいいの」


消えるって分かってるのに
なんであんな事言うんだよ


夏芽


星夜は記憶の狭間で苦しんだ


もしこのままのスピードで記憶が戻ったとしてもどうか明日の夜まで姿が消えませんようにと星夜は願った


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