あの空の音を、君に。
「じゃあさぁ、涼。私のことは優花って呼んでよ」
「う……うん」
あまりの展開の速さについていけない。
優花の口は、休む事を知らない。
「涼って部活入ってないの?」
「涼ってどこ中出身?」
「涼って運動好き? 好きなら陸部おいでよ」
「涼ってさぁ――――」
優花の口にサンドイッチが消えていく一方、私は質問に答えるのに必死で全然箸が進まない。
お昼くらい食べさせてくれ! って思うくらい。